台湾に陽が当たる時。Taipei
暗いアーケードの柱に斜めの光が当たり、その向こうに高架下の明るい通りが見える
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台北

臺北市Taipei25°03′N 121°31′EX100F

暗いところから見ると、光の輪郭がよく分かる。

夜に着いた。夜市の通りは人で埋まり、看板の文字が頭の上で光っていた。一本裏に入ると急に静かになり、赤い提灯だけが奥へ続いていた。

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店の暖簾の下で、猫が灯りを浴びて前足をなめていた。ほかに見ている人はいなかった。布を透かした光が、毛の一本一本を白く縁どっていた。

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萬華の青山宮では、提灯が門をすき間なく埋めていた。脇の炉で金紙が燃やされ、火の色が石の床に映っていた。

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昼の光は強く、影は黒い。赤いタイルの広場を、男が自分の影を連れて歩いていった。果物屋の日除けの下では、日傘の影が台の上に落ちていた。

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アーケードの中は暗い。柱のあいだから見える通りだけが、白く飛んでいた。バス停のベンチでは、二人が並んでバスを待っていた。地下道の階段を上ると、四角い出口の向こうに青い空があった。

台北駅の吹き抜けのホールでは、床に座って列車を待つ人たちがいた。ここから東へ向かった。

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AKIRA IZUTSU · 井筒 聖FUJIFILM X100F / LEICA Q3