台湾に陽が当たる時。Tainan
古い塀の赤い木の扉に、木漏れ日が落ちている
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台南

臺南市Tainan23°00′N 120°13′EX100F / LEICA Q3

路地を一本入るごとに、光の色が変わった。

台南には二度来た。一度目は十二月、二度目は十月だった。季節が違っても、陽が傾く時間の路地は同じ色をしていた。

夕方、食堂の奥まで西陽が差し込んでいた。ヘルメットをかぶったまま注文する客と、鍋の前に立つ店の人。湯気が光を受けて、店の中が橙色になっていた。表に出ると、陽が家並みのあいだに沈むところだった。

X100F
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夜、林百貨の窓に明かりがともった。屋台では、年配の店主が灯りの下で手を動かし続けていた。

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昼前の路地は、葉の影でいっぱいだった。レンガの壁に木漏れ日が揺れ、軒先にはテーブルと椅子が出したままになっていた。白い道を歩く人の影は、足もとに短く落ちていた。塀の上から、ブーゲンビリアがこぼれていた。

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十二月の安平では、ガジュマルの根が古い倉庫の壁をのみこんでいた。崩れた屋根から光が差し、根に緑の影を落としていた。箒で落ち葉を掃く人がいた。

LEICA Q3
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赤い壁の前の段に、男が腰かけて休んでいた。軒下の暗がりでは、光が香炉の足もとにだけ届いていた。カフェのソファでは、灰色の猫が眠っていた。

LEICA Q3
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AKIRA IZUTSU · 井筒 聖FUJIFILM X100F / LEICA Q3